もう一度ここであなたを観たい






ほんとうに
あなたはもうここにはいないんだね。

ずっと当たり前のようにいたあなたが
いないということが
とてもさびしいよ。


それは変わらない現実で
仕方のないことだけど

それでもやっぱり
あなたの姿を探してしまう。


「こんにちは」
「いつもありがとうございます」

そんなあなたの声が聞こえてくる気がして
どこか期待している自分がいて
それでも
この現実は変わらずここにあって
どうしようもなくさびしくなってしまう。


どうして、辞めてしまったの?



ずっとずっと
客としての関係が嫌だった。
同じ立場になりたかった。

ずっと望んできたそれが
やっと叶ったというのに、
わたしは少しもうれしくない。


なにも変わらないでほしかった。

当たり前とおもっていたあの日々が
とてもかけがえのないもので
とても大切な時間だった。
わたしにとって
何よりも大事にしたいものだった。



そのことに
ここに来るたびに気づく。


あなたとここで会いたいよ。



わたしの想いは叶わなくてもよかった。
あなたとここで過ごす時間さえあれば
それだけでよかったのに。



会いたい。


ここに立つあなたを
観たいよ。